歌ってみたのMIXをしてみよう!! ~ Edit 編 ~

歌ってみたのMIXをしてみよう!! ~ Edit 編 ~

 

 

いざ、いつもご依頼いただいている皆様が私から巣立つ時。

そんな寂しいことは言いたくないのですが、正直言って私の知識総動員して書かせていただきます。第一弾です。

 

この記事を見てMIXをすれば、絶対に私程度にはできるようになります。
ただボイトレのように時間はかかっていくと思うので、その間にいかに私が成長できるかといったドM思考で綴っていきます。

 

今回もお相手は、みそ汗 です。

良い転生名をお考えになった方はツイキャスで教えてください。

 

今回は動画などで解説していた「Vo Edit」を、私のやり方ですがさらに詳しく解説していきます。

 

「いやいや難しいよw」と思う方もいると思うのですが、今は無理だと思います。いろんなやり方を知って、自分で試行錯誤を繰り返して何度も挑戦することが大事です。

今すぐに変わりたいなら必要なものはやる気よりお金と人脈とコミュニケーション能力です。今回はそういった話ではないのでブラウザバックを推奨いたします。

 

長くなってしまいますが 、どうぞお付き合いください。

 

 

今回のシリーズは少し難しいので、MIX超初心者向けの記事は → こちら

 

 

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Edit とは一体?

 

 

簡単に言うと、音源を選んだり補正作業をしたりノイズ処理をしたりといったMIXをしやすくする環境づくりのことだと思っています。

この工程をお粗末にするとMIX時にストレスを抱えることになるので、私の場合はこの工程に一番力を入れています。

 

2音源以上を混ぜ合わせることを「MIX」というので、1音源の処理の事ですね。

 

オススメプラグインは、音源補正に優れた「MELODYNE」と各種ノイズ処理に優れた「RX7」です。歌いこんでしっかり録音される方は「Nectar」を強くオススメします。

Nectar」には「MELODYNE 4 ESSENTIAL」も付いてくるので、買っておいても損はないかと思います。

あとはDAW機能で充分だと思います。

 

 

補正機能は「Waves Tune」や無料だと「Vocal shifter」といったプラグインでも可能です。

 

 

 

Edit の仕方のすゝめ

 

 

あくまで私のやり方や意見なので、いつものように参考程度にお考え下さい。

 

⇓ Studio One 4 Prime での Edit のすゝめはこちらでご確認を。
 (動画で取り扱ったものは今回省きます)

 

 

基本的なことは変わりません。
タイミング補正が楽になり、新たにピッチ補正が追加されます。

Melodyne(メロダイン)といわれるプラグインを使ってEdit作業を行っていくことをお勧めします。フリーでMIXしたいという人でも、お試しで最上位バージョンが使えるのでサイトを調べてみて下さい。 → こちら

 

4つのバージョンがあるのですが、差を簡単にご紹介。

 

ESSENTIAL
→ 簡単な補正作業用。ツールが使い分けられないが大体の事はできます。

 
ASSISTANT
→ ツールが増えます。ケロケロができるように。

 
EDITOR
→ トラックごとの補正が可能。楽曲のキーの自動検出、ピアノ・ギターなどの補正も可能。

 
STUDIO
→ マルチトラックで補正が可能。タイミング補正が楽に。

 

 

私は EDITOR を使用してます。

歌ってみただと、 ASSISTANT で充分だと思います。
逆に ASSISTANT 位の性能は欲しいかなって思います。

 

 

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Melodyne

 

 

Melodyne の補正処理は最低3周くらいして目的を分けて補正していきます。

内訳 [1:おおよそのピッチ補正 2:タイミング補正 3:さらに細かい補正] みたいな感じです。気になっても長い時間立ち止まらないで次々に進めていった方が耳慣れしないのでオススメです。

 

※補正前にコンプレッサーなどを使って、全音聞きやすくした方が補正しやすいのでオススメです。

※メインを補正してからその他コーラスに移らないと、タイミングやピッチがずれる恐れがあるのでお気を付けください。

※ヘッドホンよりスピーカーで行った方がわかりやすいです。

 

 

楽曲のキーを探す

 

 

 

 ケロケロにしたり、ハモリと聞き比べたりして楽曲のキーを合わせます。その方が外れた音が視認しやすく、補正作業の効率が良くなります。

 「いや、キー全然わかんねぇんだけど…」って方がいっぱいいると思いますが、私も正直言ってよくわかってないので根性と勘と経験値でまかなってください。やれば慣れると思います。

 

目測すら全くつかない方は、[オケを右クリック]→[オーディオ]→[コードを検出]からサビやA,Bメロの最初のコードから試してみるといいと思います。

例) F#M7 → F# メジャー Em → E  マイナー

 

または、鍵盤アプリでドレミファソラシドを全部半音ずつずらして引いていき、全音気持ちよくなる「ド」の音とその音階がスケールです。

こちらはスケールなどでググってみてください。割愛します。

 

 

ピッチ補正処理

 

 

 

聞いて切って動かしてを繰り返します。

ド真ん中に合わせれば「音程が合っている」という状態なのですが、ちょっとズレているくらいが人間らしくて良いと思います。

 

「ピッチモジュレーションツール」というもので音程を平らにする方法があります。私の場合、誰でも同じような歌になってしまうので相当どうしようもない時と歌の特性を殺したい以外は使いません。

どうしても波形を真っすぐにしたかったら、変にならない程度に細かく切って波を意識しながら音程を調節するか、「ピッチドリフトツール」を使います。または両方です。

 

ピッチモジュレーションツール
ピッチドリフトツール

 

しゃくり上げなどで音程が急激な変化をしてどうしようもない時は、ピッチツールにして音の波を柔らかくします。

 

ピッチツール応用

 

こんな感じでピッチ補正します。

ノリがもう少し欲しいと思ったときは、しゃくり上げを意図的に作ったりしてます。

 

 

こんな感じが1週目です。

 

 

タイミング補正

 

 

こちらYouTubeの動画でもお話ししたのですが、一番大事な工程だと思っています。これを合わせるのと合わせないのとでは作品のクオリティにかなり差がつくと思います。

まずは、タイムグリットを1/8,1/16に合わせます。
(今回BPM設定を間違えたので、1/16にしました)

 

基本的に、赤い線の方を見て判断します(歯擦音やブレス以外)

Altを押しながら動かすことで細かな設定が可能です。

 

メインツール または タイムツール

 

こちらも聞きながら調節します。

分けて録音している方は、この作業を徹底することで分けて録音していないように見せかけることができます。
パンチインの際などの違和感の解消にもタイミング補正を。

 

こちらが2周目です。

 

 

ブレスや埋もれる音に対しての処理

 

 

歯擦音やブレスなどが大きすぎる場合、切り取って「音量ツール」を使って小さくしてあげます。細かい音程の赤い線が表示されにくいので見つけやすいと思います。

 

ノート分割ツール・音量ツール

 

埋もれてしまう音は逆に上げてあげます。

そうすることで、後のMIX処理の時に余計なことを考えなくて良くなります。

 

 

Melodyne まとめ

 

 

・ダイナミクスをある程度調整してから補正を行う

・補正作業は長々と行わない(誰かに聞いてもらって修正するのがオススメ)

・キー設定には慣れが必要だが、行った方が作業効率上がる

・ピッチモジュレーションツールはなるべく使わない(個性がなくなって不自然なものになるケースが多い)

・ド真ん中に合わせるのが必ずしも正しいわけではない

・録音が悪いなら録り直した方が早いし、結果的に良い作品になる。

・がなりなどの歪んだ音は補正した際に音質の変化が激しいのと、Melodyneがうまく読み取れないことが多いので音程などに気を付けて録音する

・音程よりタイミングに力を入れたほうが良い(録音段階で気を付ける。しっかり練習する)

補正を過信しない。あくまで補うもの

 

 

ノイズ処理のすゝめ

 

 

録音段階で気を付けるものですが、どうしても入ってしまう場合もありあります。
そういったときは、EQやGate、その他プラグインで修正します。

 

録音段階で「サー」というノイズがひどい場合はマイクケーブルやマイク自体に原因の場合もあるので、しっかりメンテナンスをしましょう。

 

 

RX7を使う

 

 

最強なのでオススメします。

個人のトラブルシューティングとしては高額な気がするので、機材環境を見直したりの方が良いと思います。

 

 

RX7 Standard

 

ポップノイズやホワイトノイズ、部屋鳴り等々でいつも使っています。

使い方は至ってシンプルで、読み取ってリダクションを調節していく感じです。他に説明は特にないです。

 

RX7 De-reverb

 

 

これ持ってたら何も気にしなくてもいいってわけではないです。

基本は録音から気を付けましょう。

 

 

iZotopeさんのバンドルにも入っているので、購入するならそちらの方がお得です。Standardが入ってます。

 

 

 

Gateを使う

 

 

大体のDAWに入っていると思います。

歌が入っていないところにだけかかるように設定していきます。

余計な音が入らないようにする感じです。
イベントごとに切り分けている場合はそんなに必要ないと思います。

 

Studio One 付属 Gate

 

実際に音を聞いたり、真ん中のメーターを見たりしながら調節していきます。

 

Open:音量が上回ったら Gate が解除

Close:音量が下回ったら Gate が作動

Range:どのくらい音量を下げるか

Attack:Gete が解除される早さ

Release:Gate が作動される早さ

 

基本 Open,Close は同じでいいと思います。
Open を動かして基準を決めてます。

 

・ちょっと深めにかけて Attack,Release を設定

・Open,Close を設定

・Range を設定

 

みたいな感じで設定してます。

設定次第ではブレスの音量をコントロールすることも可能ですので、プラグインは買いたくないけど楽をしたい方にはオススメです。

 

 

EQを使う

 

 

ホワイトノイズや反響音、ポップノイズなどの対策として。

 

Studio One 付属 Pro EQ

 

反響音:Qをある程度絞って部屋が鳴っている場所を探します。300Hz~2kHzくらいによくあります。わかりにくければ、ご自身の部屋の反響感を録音してみて確認してみてください。(削りすぎるとスカスカになるので注意)

サーって音:高域に存在していることが多いです。Voをソロにして聞いて違和感がないくらいまで削ってしまうと、こもって聴こえるのでほどほどに。

ポップノイズ:マイクを吹く音は低域に存在していることが多いです。40~60Hz位をほどほどにカットします。あまり削るとスカスカになるので注意。削りすぎたら余ってるEQのやつを動かしてちょっと持ち上げます。

 

低音はコンプレッサーに引っかかりやすいので、このあたりで少し処理してあげてもいいと思います。

 

 

ノイズ処理まとめ

 

 

録音から気を付ける

・あくまでトラブルシューティングだという感じで処理する(音が変わりすぎてしまうため)

・無理に処理しなくても良い場合もあるので、まずはしっかりMIXイメージを決める

 

 

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サブトラックを用意する

 

 

私の動画でもご紹介していますが、補正作業やハモリ生成、その他ノイズなどを発見した時のために、サブトラックを用意することをオススメします。

ハモリ生成も、1トラックから作るのとサブトラックから作るのとでは馴染み方が全然違います。(ケロケロは同一トラック生成、バラードなどは別トラック生成がオススメ)

あとは、録音段階では気づかなかったトラブルもあるので、録音しておいて損はないです。

 

※タイミング補正がめんどくさいのでお気を付けください。

 

 

Edit 編 まとめ

 

 

・不必要な所を消す(ブレスには気を付ける)

・録音段階から気を付ける

・お金をかけたら楽ができる

 

この3点が基本だと思います。

結局のところ言いたいことは「録音を頑張る」ってことです。

 

Melodyne 以外は、ご説明できるほどの知識がないので、補正作業については申し訳ないです。
録音を頑張れば、基本的に Edit 作業はサブトラックをいじったり、ゴミ取りをしたりするだけになります。

 

プラグインを買って楽をするのもいいですが、録音を頑張って後で楽をする方がより良い作品になると思います。

 

 

お疲れ様です。

 

 

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