音圧ってそんなに必要?

音圧ってそんなに必要?

 

 

おはようございます。みそ汗です。

 

今回はタイトルの通りの内容です。
別に「変えなかったら悪だ」というわけではないです。

しかし、マキシマイズをするということは本来の音を殺してしまう事と等しいのです。
簡単にゆっくりと解説していこうと思います。

 

後に参考文献リンクも貼っておきますので、是非お読みください。

 

 

スポンサードサーチ

そもそもマスタリングとは

 

 

歌ってみたでは、「音圧上げ」という意味で使われています。

 

本来マスタリングとは、簡単に言うとアルバム制作などで各楽曲の音量レベルを合わせるために行われる手法です。
曲が変わると音の大きさが変わる。そんなの聞きにくいですよね。

 

人間の耳は大きい音を良い音と判断してしまいます。
というよりも、大きい音では良い悪いの判断が鈍ります。

リミッターやマキシマイザーが開発・一般化されたことにより、さらに大きい音こそが良い音という間違った価値観が植え付けられました。

現在の歌ってみたはそれが顕著に出ています。

海外では、必ずしも音圧を上げるということが正義ではないという考えが定着しつつあります。
未だ一部では「音圧を上げろ」という指示もあるようですが…

 

一方日本は現状通り。
歌ってみた界隈はさすがに素人集団なのでそういったことは蚊帳の外です。

有名アーティストであっても未だに音圧戦争の真っただ中にいるようです。

まぁ正直なところ、歌ってみたを良質の環境下で視聴することはないです。
なので、「スマホ+イヤホンでも聞きやすいように音圧を上げる」ということは、一つの正しい答えだとも思います。

 

ですが、なるべく音質を損なわない方が良いというのはわかっていただけると思います。

 

 

ラウドネスって何?

 

 

MIX師さん方なら皆ご存知だと思いますが、YouTubeを始めストリーミング配信サイトやアプリではラウドネスノーマライゼーションというものが導入されています。

難しい言葉に思えますが、意味は簡単です。

 

音量が強制的に下げられる

 

たったこれだけです。
これだけですが、大変なことなんですよね。

 

ラウドネスノーマライゼーションの説明の前に、各種メーターを簡単にご説明します。(K-Meterは省略)

 

ピークメーター

こちらは、通常DAWについている瞬間的な音量を感知して視認するためのメーターで、ピークメーターといいます。

基本的にはこのメーターを見ながらMIX作業をしている方は多いと思います。

録音時はこのメーターや波形を頼りに、クリップに気を付けて録音しているので見慣れたメーターですね。


VUメーター

こちらは音量感を視認化するもので、VUメーターといいます。

ピークメーターよりも長めの音量を視認化します。

ちょっと大雑把な音量のメーターって感じです。

 

ラウドネスメーター

聴覚上の音量感を数値化したものをラウドネスメーターといいます。

難しいことは省きますしわからないのですが、単位は「dB(デシベル)」ではなく「LUFS/LKFS」です。基本的にdBと扱いは変わりないようです。

ピーク・VUとは違い聴覚上の音量感。音の大きさというより聞き心地みたいなものと理解していいのかな..(?)

 

 

ちょっと良くわからないと思うのですが、各々測定方法が違うんですね。

録音レベルはピーク、MIXはVU、マスタリングはラウドネスが適しているのかもしれませんね。

 

なぜラウドネスメーターがマスタリング時に必要かというと、冒頭に述べた通りストリーミング配信サイト(YouTubeなど)によって音量が下げられてしまう事に関係しています。

今回はYouTubeに焦点を置いてお話していきます。

 

 

スポンサードサーチ

ラウドネスノーマライゼーション

 

 

何度もお話している通り、YouTubeなどの動画サイトに投稿する場合音量が強制的に下げられます。
下げられない場合もありますが、それはラウドネスメーターを導入している人に限ると思います。

 

基準値は -13LUFS 程度らしいです。(ニコ動は-15LUFSらしい)
その基準値を超えるラウドネス値は、-13LUFS あたりまで下げられます。

 

「下げられたらなんか不都合でも?」

 

と思っている方にわかりやすくご説明。

 

マスタリング前後の波形

青が前 赤が後

 

よく見る波形ですね。

 

青い方がMIXするときに使用されるマスタリング前の波形です。
赤い方は一般的なマスタリング後の波形です。

並べてみると音量的に大きくて良さそうな波形は赤い方のように思えます。
迫力なども感じられますし、スマホなどでも聞きやすいでしょう。

 

この二つを -13LUFS に調節してみましょう。

 

-13LUFS に合わせた後の波形

青は少し音量を上げられる 赤は音量がかなり下がる

 

いかがでしょうか。

どちらが迫力のある音源に見えますか?
どちらが音量の大きい音源に見えますか?

おそらく9割以上の方は青い方の波形が良さそうと感じるはずです。
YouTubeでは同じようなことが起きています。

 

青い方はピークまで達していなかったので、その分音量を上げられる。

赤い方は音量が下がってしまうことで迫力は無くなり、損失したダイナミクスや音の質感はまるで無駄になります。

 

よって、YouTubeでの歌ってみたに関しては無理に音圧(?)を上げることはしなくて良いと思っています。

適度なコンプレッションなどでダイナミクスや音質を維持した状態で、軽くリミッターなどで抑えてあげるだけでも良いのではないでしょうか。

 

 

Twitterは?



ニコ動がラウドネスノーマライゼーションを導入しましたが、

 

Twitterは導入されていません。


なので、スマホで視聴することの多いTwitterは音圧を上げてもいい…

という風にはなりませんよねw

まぁ気にしなくていいと思います。
音圧戦争してても誰も困らないですし…

 

気楽にいつも通り投稿していきましょう。

 

 

スポンサードサーチ

まとめ

 

 

・YouTubeやニコ動は -13LUFS/LKFS あたりで調節すれば良い

・Twitterは潰したかったら潰してもいい

・正直言って歌ってみたに関してはどっちでもいい

 

良い音作って良い楽しみ方をすればいいんです。

単なる知識として引き出しにしまっていただければと。

 

間違っちゃいけないのは、ラウドネスを遵守することが必ずしも正しい音楽になるわけではないということです。
あなたの好きな音であなたの好きな世界観を表現してください。
その手助けになればといった書き物でした。

 

誤りがありましたら教えてください。

 

 

参考

http://pspunch.com/pd/talkback.html

 

 

お疲れ様です。

 

 

MIXカテゴリの最新記事